世界の名作照明と、
海外インテリアデザイナー・ブランド・メーカー
1870年代に電気を発明以降、
数多くの名作照明器具が世界中のデザイナーやメーカーによって作られました。
アールヌーヴォーから、アールデコ、モダニズム、ミッドセンチュリー、ポストモダンなどデザインの流れに、
北欧や中央ヨーロッパ、アメリカなど各地の文化、自然背景が重なることで、その時代にしか作る事の出来ない作品が生まれました。
そのデザイン製の高さや当時の職人技術による確かなクオリティはもちろん、
当時の雰囲気や匂いを残した味わいのある素晴らしい照明をご紹介致します。
Designer
Maker
Designer:Max Ingrand(マックス イングランド)
Maker:Fontana Arte(フォンタナ アルテ)
1881年イタリア ミラノで創業されたFontana Arte
当初は建築用ガラスをメインとして扱っていたが、
1900年頃からはガラスを多用した特注の家具アクセサリーや什器、ランプの製作を進め
Gio PontyやMax Ingrand、Gae Aulentiなど当時の先鋭的なデザイナーをアートディレクターに招き
数々の名品を生み出してきた。
Products
Designer:Gaetano Sciolari(ガエターノ ショラーリ)
Maker:Sciolari(ショラーリ)
1950年代から1970年代にかけてヨーロッパやアメリカで活躍したイタリアのデザイナー。
幾何学的な造形の照明が多く、レンズガラスやクリスタルガラスを組み合わせることで有機的な雰囲気を持つ作品が特徴的です。
見栄えだけでなく、内部構造にも緻密な設計がされており、イタリア人らしい創造と技術が詰め込まれています。
1950年代にはミラノのstilnovoでデザイナーとして招かれ、その後は自社のSciolariやアメリカのLightolierでも数多くの照明器具を生み出しました。
Products
Designer:Hans Agne Jakobsson(ハンス アウネ ヤコブソン)
Hans Agne Jakobssonは1919年スウェーデンで生まれ、インテリアデザイナー、照明器具デザイナーとしてミッドセンチュリーに活躍しました。
造船所やゼネラルモーターズで下積を経験後、Carl MalmstenやWerner Westのアシスタントを務め、1951年にHans Agne Jakobsson AB社を設立し、照明器具の製造を始めました。
彼の作品はスウェーデンの美しい自然からインスピレーションを受けてデザインされており、鉄や真鍮、カラフルなガラス、そして木素材を駆使し、光源を隠し光の感触を柔らかく感じれるよう設計されています。
日本とのつながりも深く1997年にヤマギワで彼の作品が復刻され同時に新たな作品「ヤコブソンランプ」も生まれました。
Products
Designer:Verner Panton(バーナー パントン)
1926年生まれデンマーク出身のデザイナー。
世界中の名のあるメーカーと協力して常に時代の新素材を用い、さらに大量生産する事によりコストを抑えたデザイン製の高い作品を発表し続けました。
建築から家具、照明器具、テキスタイルにいたるまで様々な名作を生み出し、彼の作品は60~70年代のアイコン的存在として現在でも高い人気があります。
製品もその時代に合わせた改良を行い、彼のデザインに対する想いは受け継がれています。
Designer:Jo Hammerborg(ヨー ハーマーボ)
Maker:Fog&Morup(フォグ&モループ)
1920年デンマーク出身のJo Hammerborgは1949年から8年間同国のGeroge Jensenで銀細工師として働いていました。
1957年にFog&Morupにチーフデザイナーとして 入社後、彼は新製品の開発だけでなく、社外のデザイナーやガラスメーカーとの協力や合併によりF&Mの成功に大きく貢献し北欧を代表する照明器具メーカになりました。
1980年彼の退社後、F&Mは同じデンマークのLyfaに吸収され、そのLyfaも買収されF&Mのブランド名は完全に消滅しました。
そしてその2年後、趣味のスカイダイビング中の事故によりJo Hammerborgも亡くなりました。
F&Mの代表的な作品「Semi」はライセンス付与により1974年よりヤマギワが生産をしていました。
Products
Maker:Lightolier(ライトリア)
Lightolierは1904年アメリカでBernhard Blitzerにより設立され、住宅照明から建築照明まで幅広く製造、販売を行うアメリカを代表する照明器具メーカー。
Lightolierは、照明器具業界において新技術やデザインだけでなく販売方法にも革新をもたらし、業界のリーダー的存在として認められていました。
1950年代頃からはデザイン製に重きを置いた器具を発表し、その都会的で最先端なデザインは現代でも新鮮な輝きを与えてくれます。
2007年にフィリップス社に吸収合併されましたが現在でも設備系の照明器具を生産し続けています。
Products
Maker:Kinkeldey(キンケルディ)
kinkeldeyはドイツの有名な照明器具メーカーです。
クロムメッキや24Kゴールドメッキを施したモダンなフレームに、Kinkeldey社製シャンデリアの最大の特徴である、アンティークシャンデリアに付属するクリスタルに見られる様なクラシカルテイストにカットされた大ぶりで透明度の高いクリスタルを使用することで、他メーカにはない荘厳な雰囲気を持つモダンで上品なシャンデリアを作り出してきました。
1969年にはドイツのハノーファーで開かれたinternational lighting awardで最優秀賞を受賞し、世界中でその名が知られる様になりました。
しかし1980年以降kinkeldeyはシャンデリアの生産を止めてしまいました。
Products
Maker:Bakalowits(バカロヴィッツ)
Bakalowitsは1845年にオーストリアで設立されたクリスタルメーカー。
創業当時はウィーンの王室御用達としに認められ照明器具を生産し、1900年のパリ万博よりオリジナルのシャンデリアを発表しました。
アメリカやアジア、アフリカなど世界中の劇場や公共施設、ホテルで使用されています。
1960年代頃からはデザイナーを起用し、クラシックなシャンデリアだけでなくモダンテイストの器具も発表しています。中でもBakalowits&Sohneによる「Mirakel」は名作として現在でも高い評価を受けています。
Products
Maker:Venini(ベニーニ)
Veniniは1900年代イタリアのムラノガラスメーカーの中で、最も芸術性が高く、指導的な役割を果たしたガラスメーカーです。
創業者のPaolo Veniniは1921年にムラノでガラスメーカーとして国に認可をもらい活動を始めていました。
Veniniはメーカーとしてだけでなく、美術館のアートディレクターを努めイタリアの若手アーティストの発掘、育成などイタリアのデザイン史においても偉大な貢献をしてきました。
1959年Veniniの死後その意思は息子達に受け継がれさらに進化を続け、今日でも新たなムラノガラスを世に送り続けています。
Veniniの生み出してきたシャンデリアには現代の工場生産品では出せない輝きや重厚感、まさに職人の圧倒的な手仕事が感じられます。
Products
Maker:Baccarat(バカラ)
1764年から続くフランスのクリスタルメーカー。
1816年にクリスタルガラスを製造してから現在に至るまで、テーブルウェアを中心にアクセサリーやオブジェ、花器、香水瓶などを製造し、そのクリスタルガラスの質の高さとデザインは世界中の人々を虜にしてきました。
王室御用達として1800年代初期からはフランス王室や宮殿の為のシャンデリアを製造しています。
近年ではフィリップスタルクなど有名デザイナーとのコラボレーションによる全く新しいスタイルのシャンデリアやランプを生み出しており、日本人では、高田賢三デザインの花器や、堀木エリ子との和紙を使用したシャンデリアを発表するなど、クリスタルメーカのトップとして走り続けています。
Products
Maker:Lyfa(ライファ)
Lyfaは、Fog&MorupやLouis Poulsenと並びデンマークを代表する照明器具メーカーです。
1930年に社名が「Lyfa」になるまでは「Copenhagen Lamp and Chandelier Factory」の名で開発、製造を行っていました。
1950年からはデンマークの家具デザイナーFinn JuhlやプロダクトデザイナーLouis Weisdorfなど著名なデザイナー達と共に、デザイン製の高い器具を製造し、多くの展覧会で賞を獲得、その名はヨーロッパだけでなくアメリカでも知られるようになりました。
現在でもそのシンプルでモダンかつ北欧らしい作品は世界中で愛用され続けています。
Products
Maker:Barovier & Toso(バロビエ アンド トーゾ)
長い歴史を持つムラーノ島の中で古くからガラス工房として活躍してきたムラノガラスの老舗メーカー。
1878年にF.lli Barovierを設立以降、ガラス製法における新技術や様々な特許を取得し素晴らしい作品をムラノガラスの歴史に残してきました。さらに、それら多くの新技術をムラーノ島内のガラス工房とも共有し、ムラノガラスの生産における基本的な方法とするなど指導的役割をも果たしてきたメーカー。Barovierの作品は伝統の様式を守りつつ、上品で女性的なデザインが多くみられます。現在でもムラーノ島内の工場で新たな作品を作り続けています。
Products
Maker:A.V.Mazzega(マッツェーガ)
1946年Gianni Branoにより設立された「A.V.MAZZEGA」はVenini,Vistosiに並ぶムラノガラスメーカの一つ
1960~80年代にかけてCarlo Nasonなど地元のデザイナーを起用し作られた照明器具の数々は、それまでのムラノガラスには無かった独特の配色、スペーシーでモダンな流線型のガラスを使用したデザインが多く、現代のデザインにも見劣りしない照明器具を生み出してきました。
ガラスだけでなく、フレームの細部にまでデザインを高めた素晴らしいムラノガラスの照明器具メーカーです。
今日でもムラノ島内に工房を構え、作品全てを職人たちによるハンドメイドで作り続けています。
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Maker:Vetreria Vistosi(ヴェトレリア ヴィストージ)
1945年Guglielmo Vistosiがムラーノ島で創業したイタリア、ムラノガラスの老舗ブランド。
1960年代頃からはEttore SottsassやGae Aulentiなどイタリアの名デザイナー達とコラボレーションを始め新たなデザインの照明器具を生み出し続ける反面「GIOGALI」に代表されるように、半世紀にわたり作り続けられているロングセラー作品を生み出すなど、その高いデザイン性と伝統的で確かなクオリティで世界中の評価を得ました。
そして1989年ブランド名を「Vetreria Vistosi」に変え、新たな照明器具を作り続けています。
日本でも照明器具メーカーとしての知名度は高く、様々な店舗や住宅に使用されています。
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Maker:FLOS(フロス)
おそらく現在世界で最も有名な照明器具メーカー「FLOS」。
1962年ミラノでモダン照明製造メーカーとして創業を始め、Castiglioni(カスティリオーニ)兄弟(AchilleとPier Giacomo)など名デザイナーと共に新しい形の器具を生み出してきました。
1974年には、Gino Sarfatti(ジノ サルファッティ)によって1939年に創設された歴史的ブランドArteluceを買収し、ブレシアの郊外にあるボベッツオに新しい工場をオープン。その後も現在に至るまでPhilippe Starckを代表とするデザイナー達と作り上げた素晴らしい作品の数々は世界中でデザイン賞を獲得し、映画やメディア、公共施設など様々な空間で注目を集め続けています。
発表された作品はどれも世界のモダンインテリア照明の古典的存在にもなっています。
Products
Maker:LIMBURG(リンブルグ)
1947年ドイツに設立した照明器具メーカー。
1950年代にその卓越した技術によりガラス照明器具のスペシャリストとして認められ国内外で名が知られるようになっていきました。
その後メーカーとしての発展を続け、1970年代の間に、60もの作品がドイツ国内のIFデザイン賞を受賞するなど、クオリティとデザイン性を兼ね備えた素晴らしい照明を生み出し続け、ついにはドイツを代表するメーカーにまで成長しました。
現在では「光とガラス」をテーマにシンプルで美しい器具デザイン、製造しており、日本でも人気のある照明器具メーカーの一つです。
Products
Maker:MOE Light(モーライト)
現在のTHOMAS LIGHTINGの前身。
1929年アメリカでMoe兄弟(HendrickとOle)により設立された家庭用照明器具メーカー。
時代を重ねるたびに合併を重ね、照明器具だけでなくカーテンボックスなどインテリア・アクセサリーも製造する等、当時のハウスインテリアに大きく貢献したメーカー。
アメリカの庶民的な文化を反映したランプの数々は、当時の匂いを感じさせるデザインが魅力的です。
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Maker:yamagiwa(ヤマギワ)
1923年に創業した、日本が誇る照明、家具の製造、販売メーカー。
1954年に照明部が設置されて以降、照明が主力商品となり、国内外の多くのデザイナーとコラボレーションして、多くのデザイン賞に輝く等支持を得てきました。
日本のモノ作りの特徴でもある、使用する側への細やかな配慮からくる高度な技術と精度は、海外の器具にも劣らない出来栄えでした。
また、80~90年代を中心に世界の優れた照明器具を日本に輸入、販売しています。
常にその次代の新素材や最新光学技術を駆使した空間の設計まで空間目的に合ったモノを提供し続けています。
Products
Maker:MURANO GLASS(ムラノガラス)
イタリアの北西部、アドリア海に面したムラーノ島で造られたガラスをムラノガラス(※ヴェネツィアンガラス)と呼びます。
1291年ヴェネツィア共和国によってガラス職人達のムラーノ島強制移住が行われると、狭い島の中に工房が密集したため技術の切磋琢磨が進みシャンデリアや鏡等様々な名品が造られるようになりました。
現在でもムラーノ島では数多くの工房が手作業によるガラス作品を作り続け、豊かな伝統技術を親から子へと受け継いでいます。
ここでは世界的に名のある工房の作品ではなく、名もなきガラス職人達が作り上げたムラノガラス作品をご紹介します。
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